· 

異なるもの同士を引き寄せる!「火星」について

こんにちは!いけだともみです。

これまでのホロスコープのお話はこちらからどうぞ。

 

私たちの人生の計画書!ホロスコープについて 

私たちの内にあるもの!「惑星」について

光り輝く生命のエネルギー!「太陽」について

受け取ったもので満ちる!「月」について

ふたつをつなぐメッセンジャー!「水星」について

似たもの同士を惹きつける!「金星」について

 

ホロスコープの「惑星」についてのお話の続きです。

5つめの惑星は「火星」です☆

 

「火星」について

「火星」の惑星記号、シンボルはこちらです。

(参考)金星を逆さにした

火星の本来の象徴


占星術完全ガイドの「火星」のシンボルの説明はこちら。

火星の本来の象徴は金星を逆さにしたものだった。霊(スピリット)を表す円の上に物質を表す十字(物質が霊を支配している)。

私たちの真の「太陽」意識は、一なるの意識・ソース(源)のフラクタル、同じエネルギーです。

一なる意識は、ひとつの意識のままでは動きがなく、二極も比較対象もないため、宇宙を創造し個別の意識を生み出しました。

「火星」は、私たちの「太陽」意識が、個別化したキャラクターとして物質的な現実の中で生き残っていくため、物質的な現実を体験していく際にものごとに立ち向かい挑戦するための力強いエネルギーです。

自分とは異なるものごとを求め、刺激を得ること、何かに挑戦すること、より個性を際立たせていくことを望み、望みに向かって集中し行動するよう私たちを促します。

子孫を残す相手に、自分と異なる遺伝的要素を持つものを選ぶことも「火星」のエネルギーです。

「火星」は、ひたむきで力強く、一点に集中し、単刀直入で自己中心的なエネルギーで、欲望に基づいて行動する能力、自分ではないものへと変化させようとする圧力へと抵抗する能力、おそれを前にして自分自身の本質を失わないことを表しています。

また、「火星」は、私たちがどのようにして求めるものを追い求めるか、求めることを得るためにどのように取り組むか、どのように自己主張し主体性を押し出すか、攻撃を受けたときどのようにして自分自身を守るか、どのようにしておそれから自分自身を守るか、ということを示します。

 

「火星」は「金星」と相補的な関係にあります。

「金星」は密着の力、似た者同士が惹きつけ合う力で、「火星」はつながりの力、異なる要素を持つ者同士を引き寄せる力です。

「火星」はノクターナルな惑星で、見せかけ的です。

「金星」が誘惑する光なら、「火星」は命令する光です。

「火星」は私たちに何かを求めるように仕向け、私たちの行動を促します。

そのとき私たちは、それを得るためにどんなことでも進んで行おうとします。

「火星」はのエネルギー、男性性のエネルギーを持ちます。

行動すること、集中的なやり方でエネルギーを費やすことを求めます。

 

「火星」は、古代、「小さな禍(マレフィック)」とみなされていました。

「火星」は、私たちの攻撃性や論争的で暴力的な傾向を支配している惑星ですが、「火星」のエネルギーが私たちをトラブルに巻き込むのは、私たちが自我エゴに執着するときのみです。

「火星」は車のエンジンのようなもので、粗野なパワーと動力を表しています。

私たちが大量のエネルギーと集中力を使って何かを行うまで「火星」は満足しません。

「火星」のエネルギーを生産的に使うためには、抑制し方向づけなければなりません。

もし誤って使われるなら、それはとても破壊的なエネルギーになります。

自らのエネルギーを使い何らかの行動へ進んでいくことが「火星」の望みであり、車を運転する人が誰であるかということは「火星」にとってはまったく関係がありません。

自我(エゴ)の欲求を満たすために無謀な行動をしてひどい結果になったとき、大抵の場合、私たちはそれを後悔することになるでしょう。

自我(エゴ)が「火星」のエネルギーを使って何かをしようとするときには、自己の価値を証明するための論争へと向かっていくことになります。

何かに挑戦することを楽しむのではなく、相手に勝利することが目的となり、勝つためにどんな手でも使う、といった状況に陥ります。

私たちが高次の自己、真の「太陽」とつながりを持ち続けることで、ハンドルを私たちの「太陽」意識ににぎらせ、自我(エゴ)を車の後部座席にとどまらせるならば、「火星」は個性を表現し発揮することや、ゴールへ到達することを可能にするための素晴らしいエネルギーとなります。

 

「火星」と関連する神々

「火星」は、英語では Mars マーズ、ラテン語では Mārs マールスです。日本語では長母音を省略してマルスとも呼ばれます。

ローマ神話の神マールスは戦と農耕の神です。ユピテルとユーノーの息子で、配偶神はウェヌス、ローマ神話の12人の最高神ディー・コンセンテース(Dii Consentes)の一柱です。元の名は Māvors マーウォルスであるらしく、Māmers マーメルスとも呼ばれていました。軍神としてグラディーウゥス(進軍する者)という異称でも呼ばれました。マールスは勇敢な戦士、青年の理想像として慕われ、主神並みに篤く崇拝された重要な神です。聖獣はオオカミ、聖鳥はキツツキです。マールスはローマ建国時に既にローマにいた神でした。マールスは、気候がよくなり軍隊を動かす季節、農耕の始まる季節である3月の神ともされ、当時のローマ暦は、新年は農耕の始まる3月におかれました。主神と同様に扱われ、ローマ建設者とされる初代ロームルス王の父親という伝承も残されています。スペイン語では火曜日を「martes」と呼びますが、本来は「軍神マルスの日」を意味する語です。ウェヌスが「愛」「女性」「金星」を象徴するのに対し、マールスは「武勇」「男性」「火星」を象徴しています。性別記号で男性は「♂」と表記されますが、本来はマールスを意味する記号です。ギリシア神話のアレースと同一視されます。

 

ギリシア神話では、「火星」はアレースが司ります。

アレースもしくはアーレースは戦を司る神です。ゼウスとヘーラーの息子で、オリュンポス十二神の一柱です。日本語では長母音を省略してアレスとも呼ばれます。アイオリス方言ではアレウスもしくはアーレウスとも呼ばれ、ローマ神話のマールスと同一視され、火星とも結びつけられました。聖獣はオオカミ・イノシシ、聖鳥はキツツキ・雄鶏、聖樹はトネリコです。本来は戦闘時の狂乱を神格化したもので、恩恵をもたらす神というより荒ぶる神として畏怖されました。戦争における栄誉や計略を表すアテーナーに対して、戦場での狂乱と破壊の側面を表します。黄金の額帯を付けた足の速い4頭の神馬に戦車を引かせ、青銅の鎧を着込んで両手に巨大な槍を持ち、戦場を駆け巡りました。男神の中では一、二を争う程の美貌を持ちます。『ホメーロス風讃歌』アレース讃歌(第8番)では、アレースは槍の使い手であり、黄金の兜と青銅の鎧と楯をまとい、火を吐く馬どもの戦車を操り天空を巡り(火星のこと)、オリュンポスや都市を護り、人間たちに光と武勇を与え、強い力でもって勝利と平和をもたらす神であり、掟の女神テミスの支援者であり、勝利の女神ニーケーの父であると歌われています。黄道上に位置し火星とよく似た赤い輝きを放つ天体であるさそり座のα星は、「アンタレス」と呼ばれます。ギリシア語で「火星に拮抗する(星)」を意味し、火星に対抗するものと訳されています。「火星の敵」とされることもありますが、「火星に似た(星)」とも「火星と同等(の星)」とも解釈できます。黄道の近くに位置するアンタレスはときおり火星と接近することがあり、その赤い色が火星と競い合っているように見えることからその名前が付いたものと考えられています。火星の衛星フォボスとダイモスは、アレースの子の名が採用されています。

 

北欧神話では、テュールが「火星」を司ります。

テュールは、ドイツ神話や北欧神話における軍神で、勇敢な神とされます。軍神という点でローマ神話の軍神マールスと同一視され、ゲルマン語で火曜日を意味する Tuesday の語源となりました。古英語形ではティーウ、ドイツ語ではテュール 、ツィーウ、またはティウ、ゲルマン祖語ではティワズです。ギリシア神話のゼウス、ローマ神話のユーピテルなど、天空神として信仰される神々と同語源と考えられ、テュールも本来は天空神だったようですが、現存する史料では概ね軍神とされています。本来は法と豊穣と平和をつかさどる天空神であったのが、2世紀後半以降にゲルマン人の世界が激しい戦乱の時代をむかえ、戦争の神であるオーディンへの信仰が台頭し、テュールは最高神の地位を追われて一介の軍神に転落したため、と考えられています。「テュール」という語は、古ノルド語で「神」をあらわす一般名詞でもありました。テュールが最高神であった時代のゲルマン人諸族の王を意味する語は、ティワズの祭司を意味するティウダンス でした。 絵画などでは隻腕の戦士の姿で表されますが、これは『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第34章にある、フェンリルに片手を食いちぎられた説話によります。 またルーン文字の「テュール(上向き矢印のような形状、ラテン文字ではTに当たる)」はテュールの象徴で『詩のエッダ』によれば勝利のルーンであり、戦いの際にこのルーンを剣に刻み勝利を祈ったとされます。

 

メソポタミアでは、「火星」はネルガルの名を冠しています。

ネルガルはメソポタミア神話の戦争や死、疫病、冥界の神です。赤い惑星に戦火と血を連想して、メソポタミアの人々は「火星」に戦神ネルガルの名を付けました。別名はニルガル、エラ、メスラムタエアです。旧約聖書『列王記』では、バビロンの北西15マイルのクター (今のテル・イブラヒム)という都市で主要な地位にあり、都市神であったとされます。配偶神はエレシュキガルです。ネルガルは戦争や死、疫病、冥界を司る神として描かれる一方で、ある面では太陽神の側面を持ち、シャマシュと同一視されます。 メソポタミアの人々にとって、夏の盛りは死をもたらす季節だったため、正午や夏至の太陽が人類にもたらす災禍を表していると考えられます。

 

ペルシア7曜神ではウルスラグナが「火星神」とされます。

ウルスラグナの名は勝利を意味し、パフラヴィー語ではワルフラーンといい「障害を打ち破る者」を意味します。アルタグン、ワフラーム、バフラームという別名があります。 語源的にインド神話の神インドラの形容語ヴリトラハンと共通しており、ウルスラグナの成立に関しては、イランでインドラが悪魔の地位に降ろされた結果、形容語だけが独立した神格として崇拝され続けたという説と、イランに存在したウルスラグナの原型となる神とインドラがヴェーダが成立する際に合体したという説があります。ゾロアスター教神学に於いては中級神ヤザタに分類される。男性神格としてイメージされ、特に戦争の勝利を司る神で、虚偽者や邪悪なる者に罰を与え自らを崇拝するものには勝利を与えるといいます。 戦う両軍の間に四枚の翼を広げてウルスラグナが降り立った時は、最初にこの神を崇めた方が勝利をおさめるといわれます。 ギリシア神話のヘラクレスと同一視され、盛んに信仰されました。サーサーン朝ペルシアでは帝王の性格を持つ戦勝の神として熱心に崇拝され、バフラームの名を持つ王も数名現れています。 その初代皇帝アルダシール1世は、自らウルスラグナの聖火を建立し、以後、サーサーン歴代の皇帝達が参詣しました。 この時代から現在に至るまで、ウルスラグナは道路や旅程を守る神として信仰されています。『ウルスラグナ祭儀書』によれば、ウルスラグナはアワタールという変身に長け、10種の姿(強い風、黄金の角を持つ雄牛、黄金の飾りをつけた白馬、鋭い爪と長い毛を持つ俊足の駱駝、鋭い牙をした野猪、十五歳の輝かしい若者、鳳(おおとり)、美しい野生の雄羊、鋭い角を持つ山羊、黄金の刃のある剣を持つ人間)をとってゾロアスターの前に現れたとされます。ウルスラグナは変身して戦うといわれ、力強いイノシシの姿をとって戦場でミスラを先導する姿は宗教画などに好んで描かれました。鳳(おおとり)のときは霊力に優れ、この羽根を持てば災難除けの呪いになり、この羽根を身体に擦り付けると悪い呪いを術者に跳ね返す事が出来るといわれます。

 

インドの九曜のひとつ、「火星」にあたる神はマンガラです。

マンガラは吉祥を意味し、インド神話の火神アグニの名前でもあります。マンガラはシヴァの血と汗から生まれたとも、ヴィシュヌがヴァラーハ(猪)の姿で現れて、海底に沈められた大地(ブーミないしプリティヴィー)を元に戻したときにヴィシュヌとブーミから生まれたともされ、大地(地球)の子とも呼ばれます。赤い肌で、4本の腕を持ち、牡羊に乗った姿で描かれます。「火星」はアンガーラカ(炭)とも呼ばれます。

 

 

「火星」は、ローマ神話の神マールス、ギリシア神話の神アレース、北欧神話・ゲルマン神話の神テュール、メソポタミア神話の神ネルガル、ペルシア7曜神ウルスラグナ、インド九曜の神マンガラに関連付けられています。

これらの神々の性質は「火星」のエネルギーを象徴しています☆

 

サインの中の「火星」

「火星」は一点集中、男性的、陽、表出的なエネルギーで、完全にひとつの目的へと焦点を合わせて表現します。

「火星」は有害(マレフィック)な惑星のひとつだとみなされてきたため、強調されるよりも、より好ましく中和されるべきだと考えられていました。

「火星」は基本的に熱く乾いているため、冷えて湿った場所に置かれることで、「火星」の不運と攻撃的な表現力は大いに減じられると信じられてきました。

以下、各サインの中の「火星」についてまとめます。

 

 

おひつじ座の火星

火星はおひつじ座をルールするため、とてつもなく強力になります。おひつじ座は、火星の表現力の豊かさ、積極性、衝動性を引き出します。おひつじ座の火星は戦士であり、しっかりと訓練された軍人です。よき指導者の下にあるならば非常に実行力があり生産的で援助的ですが、厳重な監督下に置かれない場合は非常に破壊的にもなります。火星は命令系統のトップになるため、何よりも行動を起こすことを求めます。火星は、衝動的で行動志向のおひつじ座のエネルギーと結合し、強烈な連合となります。おひつじ座の火星のエネルギーを思い通りにするには、規律とトレーニングが求められます。おひつじ座に火星を持つ人は、常にそのエネルギーを表現できる状態でなくてはなりません。行動を起こすことができない場合、封じ込められたエネルギーは欲求不満から怒りとなり、予測不可能な爆発的な表現となるでしょう。おひつじ座の火星を満足させておくための最良の方法は、あらゆる種類の競技や肉体的な挑戦など、身体的な活動を行うことです。他者と張り合うことに焦点が向かうと、自我(エゴ)がかかわるようになりトラブルを引き起こします。健全にチャレンジするためには、自分自身に挑戦するようにしましょう。

 

おうし座の火星

おうし座の火星は強力ですが、その集中力を不適切かつ生産性のないやり方で用いてしまう傾向があります。おうし座のエネルギーは、火星をゆったりとした重い足取りにさせ、確固たる決意を抱かせ、頑固にします。自分の望み通りのやり方にこだわり、勝算を度外視し、ゴールを達成するためのより容易な方法への他者のアドバイス、忠告、提案を無視し、独りよがりになります。おうし座の火星のよりよい面は、一貫性、自分がどこにいて何をしようとしているかを常に強く確信していることです。否定的な面は、効率的とは言えない方法でものごとを行ってしまうために、時間を無駄にしてしまうことです。もっと柔軟になり、変化に対し開放的になることを学ばなければなりません。

 

ふたご座の火星

ふたご座の動きが非常に速いため、火星は二つの任務を掛け持ちし、順々に両方をこなさなければならなくなります。結果的に、ふたご座の火星はとても好奇心が強くなりますが、集中力がかなり欠如します。ふたご座はあまりにも変化しやすいため、どの任務も完了する以前にほかのことに飛び込んでしまうことになります。火星は集中力の身に着け方を学ぶことを強く求められますが、ふたご座のエネルギーによって大きくバランスを崩している状況に気がついていません。ふたご座は、対立するものを混ぜ合わせ、それらの間を結びつけることのできる真実を見つけ出す方法を学ばなければなりません。火星は混乱や幻想を振り払うのに非常に適しています。ふたご座の火星は時間さえ与えられれば、非常に有能なものにもなりえるでしょう。

 

かに座の火星

かに座はとても衝動的かつ自己表出的で、水のサインの本来の性質は弱められています。かに座の火星は感情的なつながりや支えを求めながら、衝動的な行動へと向かっていきます。かに座は擁護者、保護者です。かに座にいる火星は、どんなに感情を逆なでする侮辱を被るときでも、常に抗弁し防護するよう動かされます。私たちの感情はときとして曖昧で焦点がぼやけてしまうため、火星は常に明確な行動の方針を持っていることができません。行動への欲求を持ち、エネルギーは蓄積されていきますが、はっきりとした目的があるわけではなく、火星は行動したいときに行動できないかもしれません。しかし、感情が刺激になって過剰反応してしまうかに座の生来の傾向に対して、行動を起こせないことによってトラブルから救われることにもなるでしょう。火星には自己を表現しようとする欲求があり、あまりにも長く封じ込められてしまう場合、胃やみぞおち、第三チャクラの領域の肉体的痛みや不快感として現れるかもしれません。

 

しし座の火星

しし座の火星は、太陽から命令を受け、他者から評価され、支援され、認められるように、他者を仕向けるための行動を起こします。火星は、自分が真に何者であるのかを主張することが、自分であるための不可欠の要素です。しし座の火星には、自分が何者であるかということ、何者であるかを表現することも重要ですが、自分が何者であるかということが人々によって好まれるかどうかも重要となります。20度までのしし座の火星は、他者がどう反応するかとは関係なく、本当の自分を表現するとき、自己イメージは他者の承認がなくても強められるということを徐々に見出していくでしょう。それ以外では、火星はこの課題に気づきますが、他人の支持と承認を求めるしし座の欲求と葛藤することになるでしょう。

 

おとめ座の火星

おとめ座の実際的な性質は火星に現実感覚を与えますが、おとめ座の細かなことについての強迫観念によって、火星の関心は大きな展望ではなく小さなものごとによって占められます。おとめ座の火星は、真に重要なものは細部である、という考えを積極的に貫き通そうとするでしょう。細部への関心が役立つ場合、おとめ座の火星はもっとも幸せを感じます。そのときには火星のエネルギーと動力が有用なものとなり、物質的な世界をよりよくすることへと向けられるでしょう。

 

てんびん座の火星

火星は自由に積極的に行動することを求め、てんびん座は関係性を重視しバランスと調和を維持しようとします。てんびん座の火星は、バランス、調和、関係性を維持するような行動へと動機づけられますが、行動を起こすことによってバランスを崩してしまうことも知っています。あちらを立てればこちらが立たず、といった状況です。てんびん座の課題であるバランスと調和を実現するためには、ギブアンドテイクや行動を起こして責任を取ることが必要ですが、それは火星が苦手とすることでもあります。火星は、行動をおこす能力、自分の言いたいことをしっかりと表現する能力はありますが、自己中心的で一点に集中する性質のため、自分を主張する際に他人のことを考慮することができません。てんびん座の火星を持った人は、どのような行動をとるべきか思い悩み、行動の結果を心配して、非常に多くのエネルギーを費やしてしまうことになります。てんびん座の火星は人間関係に対して表面的な接し方となるため、真実のしっかりとした関係性を持つことができません。てんびん座の火星は、態度を明確にしたうえで行動すること、行動の影響を引き受けバランスを取り戻すためにさらに行動すること、を学ばなければなりません。

 

さそり座の火星

火星はさそり座をルールします。さそり座は水のサインの中でもっとも動きが緩慢で、さそり座の火星は行動するのに時間がかかり、高度な正確さと集中力をともないます。さそり座の火星は無意識へと向かい、深い感情と魂の本質へと分け入り、自分の中のおそれと立ち向かい、最終的に根源へと回帰することを求めます。自らがボスであることと、非常に恵まれている状態が合わさることで、さそり座の火星は勇敢な戦士となります。戦いを注意深く選び、心の内部での戦いがもっとも挑戦的で危険なものであることを理解していますが、自我(エゴ)からの指令に影響されやすく、ときとしてとても操られやすくなります。さそり座のエネルギーの中の火星は、自己表現のひとつの方法として、性行為を通じて自らを表現します。もちろん、これは健康的なことではありますが、大切なのはセックスだけを火星エネルギーのはけ口にしないことです。より高次のさそり座の火星の目的は、ヒーリングと変容にあります。

 

いて座の火星

いて座は集中力にかけますが、非常に大きな視野を獲得します。火星は広い視野というものに対して、あまり居心地がよくありません。火星はただ行動を起こすことを求め、行動する前に考えるということを好みません。いて座の火星は真実を発見するよう促されます。火星は精神的なレベルよりも物質的なレベルに影響を与えるため、いて座の火星が新たな考えや哲学に出会ったときはいつでも、それを用いて真実の行動を起こしたいと望みます。真実を求め、その途上にある敵や障害を見つけては、そのすべてを破壊、撃破しようとすることになるでしょう。いて座の火星はその思想や理想を積極的に守ろうとし、熱狂的で宗教的な運動として現れることもあります。また、自我(エゴ)と関連するとき、自分の心情が正しく、ほかのすべてが間違っているという強い信念を持つこともあります。いて座の火星は、広い一般的なレベルからではなく、個人的なレベルから働きかけていく方法を学んでいく必要があります。自分の信念と哲学に基づいて行動する方法を学び、他者の信念と哲学を変えようとするのではなく、他者にも同じことが行えるよう自由を認めていくことを学ばなければなりません。

 

やぎ座の火星

火星はやぎ座でエグザルテッドされ、非常に好ましい位置にあります。やぎ座は火星が求める実際的で構造化と現実化を促すエネルギーを、始動のサインの始まりをもたらす動力と結びつける土のサインです。やぎ座での火星は行動を起こし、それは火星を喜ばせますが、火星はその指示を下す役割ではありません。やぎ座をルールしているのは、構造、境界、重労働に関する惑星の土星です。火星は、何をしているのか、なぜこれをしているのか、といったことを気にすることなく、ものごとを遂行することだけを意識します。やぎ座での火星の攻撃性は、より具体的で建設的な目的へと向けられます。あなたがやぎ座の火星を妨害したとしても、火星はあなたを殴りつけようとはしません。時間をかけて帝国を築き上げ、あなたが働いている会社を買収し、あなたをクビにするでしょう。やぎ座の火星は自我(エゴ)のもたらす罠にはまりやすく、極度に競争的となり、その業績を認められることへと強く駆り立てられるようになります。

 

みずがめ座の火星

みずがめ座は集団志向のエネルギーで、火星は個人として行動できるときがもっとも快適です。みずがめ座での火星は、グループの安全、自由、平等、理念をサポートするための行動へと促されます。これは火星が求める者との間に葛藤を生み出します。火星の主要な機能は、個性を擁護し打ち出すことです。それはしばしば、グループの利害と相反する可能性があります。みずがめ座の火星にとって、集団を助けるために行動するときがもっとも快適です。集団の独自性(アイデンティティ)を守りつつ、個としての固有性(アイデンティティ)を守っていこうとするため、自我(エゴ)の葛藤があります。みずがめ座は、社会の構造や規範が価値あるものかどうかを査定し、その集団のもっとも重要な利益を支持し続けていくべきかどうかを決定します。それらが時代遅れとなり、集団の利益にならない場合、みずがめ座はそれらを解体し、取り壊し、集団をよりしっかりと支えることができる新たな構造と入れ替えようとします。みずがめ座の火星にとって、変化や改革のための運動をしているときがもっとも充足を感じるときです。みずがめ座は行動することがすべてではなく、絶えず革命と変革を求めているわけでもありません。一旦新しいルールが整えられたら、みずがめ座はそれを維持していこうとしますが、火星は不満を蓄積していくことになります。みずがめ座の火星は、集団の理想を防御し戦うための理由を探し求めます。最終的にみずがめ座の火星は、社会を代弁しての行動だけでなく、個人としての行動も認めていけるようになる必要があります。

 

うお座の火星

うお座のエネルギーは集中力を欠き散漫なため、うお座の火星は重大なトラブルを巻き起こすほどの怒りを蓄積することができません。感情的で精神的な問題から非常に影響を受けやすく、自他の境界が脅かされることとそれにともなう苦しみから、自らを守ろうとします。うお座は自分と他者の間を明確に分け隔てることがありません。うお座の火星は、他の人々の苦しみを軽減し屈辱を晴らすことが、自らの苦しみをも解消していくことになります。うお座の火星は、他者に代わって、その求める大義を実現することを目指す活動家になることもできます。うお座の後半の度数では、おひつじ座へと移動するための準備として、火星は集中力を増していきます。攻撃性が現れてくるというよりは、気分が変わりやすく過度に敏感になる傾向があります。うお座の火星が陥る重要な自我(エゴ)の罠は、殉教者・救世主の元型(アーキタイプ)です。ときとしてうお座の火星は、人々が火星の助けを必要としていないにもかかわらず、改革運動を断行しようとすることもあります。

 

 

本日は「火星」についてお話ししました。

次回は「木星」についてお話ししますね☆

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

関連記事

2023/04/14


ページTOPへ戻る